学校から借りたタブレットの保険に入るには?
小中学生にタブレットが貸出しされました。
文部科学省のGIGAスクール構想によるものです。
子供がタブレットを自宅に持ち帰ってきたら、保護者としては少し心配になりますよね。
タブレットという高価な精密機器を、ランドセルをぶん投げるような小学生も持つようになるのですから。笑

タブレットを持ち帰って、壊したり無くしたりした場合は誰が責任を取るのでしょうか?
実は現状、地域によってバラバラなのです。
そこで、保険で備えておきたいという保護者も多いかと思います。
今回は、保険でタブレットをカバーする方法をみていきます。
※この記事は2021年4月時点の内容です。保険の改定や自治体の見解により実情が変わる可能性があることをご了承ください
学校から借りたタブレットの保険に入る方法
結論はこうです。
タブレットを補償できる、
受託賠償(じゅたくばいしょう)に加入する
ただし受託賠償には注意点があるので詳しくみていきましょう。

学校のタブレットの保険は、AIG損保が補償してくれる
AIG損保がタブレットの補償をしてくれます
「オプション特約」の「受託品賠償責任補償特約」がポイントです。
他人から借りた物を壊したりした際に、修理代を肩代わりしてくれる保険
今回の、タブレットを学校側から借りる状況にぴったりですね。
多くの保険会社の受託賠償は、タブレットやノートPCを補償の対象外にしています。

しかしAIG損保では、タブレット等を補償の対象外にしていません。

よってタブレットも補償が可能ということになります。
学校のタブレットの保険には、単品では入れない
受託賠償に加入したい!と思っても、単品で保険に入ることはできません。
オプションとして受託賠償を付ける必要があります。
基本の保険
+
オプション
(受託賠償)
上のAIG損保の場合は、けがの保険に受託賠償をくっつける形です。
けがの保険なんていらないよ!ということであれば、けがの保険を最低限にしてオプションを付ければ、1年間で5,000円以下の保険料になると思います。
【例】
けがの保険
(死亡補償100万円)
+
オプション
(受託賠償20万円)
PTA関連の保険で、タブレットの保険に安く入れるかも
これと同じ仕組みの傷害保険で、団体割引で保険料が安くなったものもあります。
例えばPTAがとりまとめている傷害保険がそうです。
PTAとりまとめの傷害保険が、AIG損保か三井住友海上の商品であれば、タブレットが補償できる可能性があります。
「(地域名) 小/中学校 PTA 保険」
などと検索をしてみて下さい。

学校から借りたタブレットの保険の気になるところ
ただし今回のタブレットの補償では、気になることがあります。
①保険が発動するかわからない
受託賠償は法律と連動するため、少し難しい保険です。
タブレットの保険を発動させるためには、生徒・保護者が法律的に悪くなければいけません。
裏を返せば、タブレットの所有者である教育委員会(?)が生徒・保護者に対して「損害賠償請求をする」必要があるということです。
タブレットの貸出しが国の方針とはいうものの、勝手に貸出ししておいて「壊したら修理して下さいね」なんて、自治体としては言いにくいですよね。
保護者側の一方的な意向だけでは、保険は発動できないのです。

②最低限しか保険が出ない
自腹がある
まず先ほどのAIG損保の受託賠償では、保険を使う時に保護者側に5千円の自腹が発生します。
この自腹を、免責金額(めんせききんがく)と言います。
消耗した分は出ない
また、保険から出るお金はタブレットの「現在の価値」となります。
現在の価値を、時価額(じかがく)と言います。
1年間使ったら1年分消耗しますから、消耗した分は保険が出ないということです。
つまり新品のタブレットは買い直せないということです。
③故意はだめ
普通、わざと壊すなんてことはないかと思いますが、小中学生は少し怖いです。笑
タブレットをフリスビーのように投げてスリルを味わって遊んだり、、、なんてことを、小学生の私はやっていたかもしれません。笑
わざとやった場合は、当たり前ですが保険は使えません。

つまり・・・
受託賠償に加入していたとしても、なんでもかんでも保険が使えるわけではないということです。
あくまでも常識の範囲内でタブレットを使用しており、予測できない突然の事故で補償がされるものです。
(普通に使用していたが手から滑って落としてしまった、など)
個人賠償ではタブレットを補償してくれない
受託賠償と似たような保険で、個人賠償というものがあります。
他人の物を壊したり、他人を傷つけたりした際に、弁償するお金を肩代わりしてくれる保険
自転車の事故などでも活躍するとても助かる保険なのですが、個人賠償にはルールがあります。
・自分が持っている物
・自分が使っている物
・自分が管理している物
→これらには個人賠償が使えない
タブレットは生徒が「使っていて」「管理している物」なので、個人賠償は発動しないのです。

預かった物を壊してしまった時に使える保険は、個人賠償ではなく受託賠償です。
個人賠償にセットされた受託賠償もある
最近は、個人賠償に受託賠償をセットする保険会社が増えました。
受託賠償がセットされていればOKだ!と考えがちですが、もう一歩踏み込む必要があります。
上で説明した通り、受託賠償でもタブレットを補償できるものとできないものがあります。
よって個人賠償に受託賠償がついていたとしても、その受託賠償でタブレットが補償されるのかどうかを調べましょう。
(パンフレットなどに載っています)

タブレットの整備は急ピッチで進められた
地域によってバラバラ
そもそもの話なのですが、国などの方針としてこういった物の貸出しを行う際には、所有者が物に保険をかけることが一般的です。(動産総合保険)
その上で、利用者が壊したり汚したり無くしたりした場合に「責任をどうするか」という見解を統一することが一般的でしょう。
しかし今回のタブレットは、
「壊したら全部生徒の責任ね!」とか 「わざとじゃなければいいよ!」とか
責任に関する見解が地域によってバラバラなのです。

背景には、自治体としてタブレットの購入費を国からサポートされる期限が迫ってきたことから、急ピッチでタブレットの整備を進めたことがあると思います。
今後は責任の見解も統一されてくるでしょうし、それに裏付けがある保険も登場してくるかもしれません。
2021年4月現在では、まだそこまで話が至っていないため、上記のような既存の保険でひとまずの安心を買うか、自腹を覚悟しておくというような選択になるでしょう。







